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口腔機能発達不全症

口腔機能発達不全症とは?

口腔機能発達不全症は、先天性の疾患などがない健全児が、食べる・話す・呼吸などの機能が十分に発達していない、または正常な機能を獲得できていない状態を指す病名です。
健康な口の土台づくりは離乳期から歯並びの完成するまでがとても重要です。

機能不全の種類

  • “食べる”機能不全

    食事に困難を感じる場合、その原因は口腔内にある可能性があります。なぜなら食事は、感知、摂取、咀嚼、舌での成形、そして飲み込むという連続的なプロセスで成り立つからです。一連の過程に一つでもトラブルが生じると食事を摂取するのが難しくなります。

    “食べる”機能不全のセルフチェックリスト

    • 食事中によく食べこぼす
    • クチャクチャと音をたてて食べている
    • 生えてくるのが遅い歯がある
    • 痛みを伴うような大きな虫歯がある
    • 歯列不正(出っ歯、受け口、ガタガタに生えている)がある
    • 噛まずにほとんど丸飲みしている
  • “話す”機能不全

    通常正しい音声を発する能力は小児期に獲得できます。しかし、サ行の発音がタ行になるなど、特定の音声が正確に発音できない状況が続くこともあります。そのようなケースにおいては詳しい原因を探り、状況によっては歯科専門家と耳鼻科専門家の双方から必要なサポートを受ける必要があります。

    “話す”機能不全のセルフチェックリスト

    • 普段から上の前歯が口から見えている
    • 口を開けたまま舌で上の前歯を触れない
    • 口を閉じると顎先にシワができる
    • 舌を前に出すとハートの形になる
  • “呼吸”機能不全

    鼻呼吸は心身の健康を保つ上で効果的な呼吸法です。吸い込んだ空気が鼻を通ると、湿った温かい空気が肺に送り込まれます。これが口呼吸になると、乾燥した空気が体を巡るため、ウイルスや細菌に好都合な状況になってしまうのです。また虫歯の発生、歯周病の進行、歯列の乱れなどさまざまな悪影響を及ぼします。

    “呼吸”機能不全のセルフチェックリスト

    • 寝るときにいびきをかいている
    • 鼻がつまっているわけでもないのに、口呼吸している
    • 口が乾燥し、口臭が強い
    • 食べ物が飲み込みにくそう
  • 口腔機能発達不全症に気付くために

    これらの機能不全について、子どもたち自身が“異常”として認識していないことが多く、最初に気付くのはやはり、普段から一緒に生活している保護者であることがほとんどです。この機会にお子様の口もとに注目してみてはいかがでしょうか。

口腔機能発達不全症の
訓練の実例

  • 1正しい舌の位置の習得

    普段から、前歯の付近に舌を当てている方は「低位舌」の可能性があります。本来の正しい舌の位置は上顎の裏側です。この箇所を「スポット」と呼びます。スポットよりも舌が低い場合は筋力の低下が見られるので、日頃からトレーニングを行う必要があります。

    トレーニング方法
    スポットに舌を正しく置くには、適切なトレーニングが必要です。以下の訓練はリビングでくつろいでいるときや、お風呂に入っているときでも簡単にできます。

    ①舌の回転運動
    唇を閉じて、唇の内側を舌でなぞっていきます。1周のスピードがおよそ5〜6秒なのでゆっくりと回転させるのを忘れないでください。朝昼晩、右回りと左回りで20回ずつ、合計3セットが目安です。


    ②ポッピング
    舌全体を上の歯茎に密着させて3秒間保持します。その後「ポッ」と音を立てるように舌を下方向に離します。20回を1セットとして、1日3セットがトレーニングの目安です。

  • 2口輪筋ボタントレーニング

    口輪筋は唇を囲む筋肉のことです。この部分の筋力が衰えると唇を動かしたり、表情を作ったりするのが難しくなります。
    そのようなトラブルを解消するのが「口輪筋ボタントレーニング」です。トレーニングには「綿の紐」(フロスや糸でも代用可)とボタン(Lサイズ)が必要になります。

    まず、ボタンの穴に紐を通して結びましょう。その後、ボタンを前歯と唇の間に挟みます。
    そして、ひもを引っ張りながら、唇を強く閉じて、ボタンが飛び出さないように30秒間我慢するのが基本的な流れです。

    上記流れを1セットとして、1日3セットが目標となります。

  • 3あいうべ体操

    「あいうべ体操」とは、口呼吸から鼻呼吸に改善する簡単なお口の体操です。いつでも誰でも簡単にできる体操で、毎食後に10回、一日30回を目安にコツコツ続けると、舌力がつき自然と口を閉じることができるようになります。口呼吸の改善は、あらゆる病気の原因治療に繋がります。あいうべ体操を継続して行っている人は自然に鼻呼吸ができるようになり、アレルギー性疾患等の症状も改善することがあります。

    あいうべ体操のやり方は、次の4つの動作を順にくり返します。声は出しても出さなくてもかまいません。
    (1)「あー」と口を大きく開く
    (2)「いー」と口を大きく横に広げる
    (3)「うー」と口を強く前に突き出す
    (4)「ベー」と舌を突き出して下に伸ばす
    (1)~(4)を1セットとし、1日30セットを目安に毎日続けます

  • 4食事指導・食環境指導

    食べ物をご持参いただき食事の様子を観察し、または自宅での食事風景をビデオ撮影いただき、食具の使い方や選択、食べ物の形態・大きさの適正さ、一口大のかじり取り、咀嚼の動き等を指導いたします。食事の際のテーブル、椅子の高さなども評価します。

  • 当院では、精密検査の結果によりそのかたの癖を調べ、分析し最も適したMFTを指導いたします。
    気になることがありましたらお気軽に相談にお越しください。

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